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アンプルは「割って注ぐ」だけじゃない|標準溶液調製の基本ルール

06 Feb 2014

アンプル入りの標準溶液は、ラベルに記載された量(例:1 mL)が、実際の充填量と完全に一致しているわけではありません。「割って、そのまま注ぐ」だけの取り扱いは、思わぬ調製ミスにつながることがあります。ある失敗談から、正しい手順を確認します。

最初の失敗談|標準溶液調製での思い出

初めて標準溶液を調製したときのことは、今でも覚えています(1980年代のことです)。そのときは、見事に失敗しました。

入社したばかりの頃で、購入したばかりのアンプルを割り、EPA8270メソッドのある濃度(今では覚えていません)まで希釈するよう指示されました。当時はMegaMix溶液がまだなく、8本以上のアンプルを開けて希釈する必要があったと思います。

計算を入念に確認し、ラボノートに記録しました。希釈に使うジクロロメタンを計量したうえで、アンプルを割って注ぐ作業を始めました。

作業の半分ほどが終わったところで、同僚に呼び止められ、「何をしているのか」と尋ねられました。何か裏があるのかと思いましたが、当時は作業に集中し、順調に進んでいると思い込んでいたため、「今は構わないでくれ」と伝えてしまいました。同僚は素直に引き下がってくれましたが、今思えば、それは早計な判断でした。

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上司から学んだ正しい手順

その後、上司がやって来て、同僚が声をかけた本当の理由を説明してくれました。

上司の説明では、アンプルのラベルには1 mLと記載されていますが、標準溶液メーカーは実際にはそれ以上の量を充填しているとのことでした。そのため、内容量を1 mLと決めつけず、取り出した量を正確に測定する必要があるということでした。

この経験から、正しい手順を学びました。まずアンプルを割り、希釈に必要な量だけを正確に取り出します。残った溶液は、ねじ口またはクリンプキャップ付きのバイアルに速やかに移し、保管はメーカーの推奨方法に従って行います。

なぜこの記事を書いたのか

この記事を書こうと思ったのは、今週、2名のお客様とお話しする機会があったためです。いずれも「割って注ぐ」だけの方法で標準溶液を扱っていることがわかりました。同じように正しい手順を知らない方が他にもいて、この記事が少しでも役立つかもしれないと思いました。

まとめ

  • アンプルのラベル表示量(例:1 mL)は目安であり、実際の充填量はそれ以上の場合がある
  • アンプルを割ったら、希釈に必要な量を正確に測定してから取り出す
  • 残った溶液はねじ口またはクリンプキャップ付きのバイアルに速やかに移し、メーカー推奨の条件で保管する
  • 「割って、そのまま注ぐ」だけの取り扱いは避ける

各標準溶液の実際の充填量や保管条件は、製品ごとのCertificate of Analysis(CoA)に記載されています。使用前に CoA・SDS検索ページ でご確認ください。

よくある質問

アンプルに記載された「1 mL」は正確な充填量ですか?

必ずしもそうではありません。標準溶液メーカーは、表示量よりも多くの量をアンプルに充填していることがあります。希釈の際は、取り出した量を正確に測定することが必要です。

アンプルを割った後、どのように取り扱えばよいですか?

希釈に必要な量だけを正確に取り出し、残った溶液はねじ口またはクリンプキャップ付きのバイアルに速やかに移して、メーカーが推奨する条件で保管してください。

「割って注ぐ」だけの方法がなぜ問題になるのですか?

アンプルの表示量を実際の充填量と思い込んだまま希釈すると、意図した濃度からずれた標準溶液になってしまう可能性があるためです。

著者 / 執筆者

GNBL4613-JA