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脂肪酸メチルエステル(FAMES)の濃度換算|重量%からµg/mLへ

08 Apr 2014

脂肪酸メチルエステル(FAME)標準品の濃度は、カタログ上「重量%」で表記されている場合があります。GC分析でµg/mLとして扱う必要がある場合、この換算作業に戸惑う方も少なくありません。本記事では、混合標準品(Mix)とニート標準品それぞれのケースについて、実際の計算式を使って解説します。

以前、お客様からFAME標準品の重量%をµg/mLに変換する方法について質問を受けました。その際、私自身もすぐには答えられず、周りに教えてもらいました。テクニカルサービスチームでも同様の質問を受けることがあるため、今回はその計算方法をご紹介します。

混合標準品(Mix)の場合の計算例

例として、RestekのFood Industry FAME Mix(cat. # 35077)をご紹介します。このFood Industry FAME Mixの全体濃度は30 mg/mLです。各化合物の濃度は、重量比で2〜6%の範囲に分布しています。それでは、各化合物の濃度をµg/mLで表すとどうなるでしょうか。すべての化合物を挙げるのではなく、計算方法を示します。

最初に記載されている化合物はC4:0で、重量比は4%です。全体濃度が30 mg/mLのため、C4:0の濃度をµg/mLで求める計算は以下の通りです。

4/100 x 30mg/mL = 0.04 x 30mg/mL = 1.2mg/mL
µg/mLへの変換:1.2mg/mL x 1000µg/mg = 1200µg/mL
blog fatty acid methyl esters fames converting by weight to gml 01

ニート標準品の場合の計算例

Marine Oil FAME Mix(cat.# 35066)のようなニート標準品を購入した場合は、最終的な値を求めるためにもう一段階の計算が必要になります。

このMarine Oil FAME Mixの内容量は約100 mgです。計算を簡単にするため、ここでは正確に100 mgを量り取り、10 mLの塩化メチレンに溶解したとします。この操作により、濃度10 mg/mLの溶液が得られます。ここでも、最初に記載されている化合物(この場合はC14:0)を例に計算を示します。

C14:0はニート標準品中に重量比6%で含まれています。調製した溶液の全体濃度は10 mg/mLのため、計算は以下の通りです。

6/100 x 10mg/mL = 0.06 x 10mg/mL = 0.6mg/mL
µg/mLへの変換:0.6mg/mL x 1000µg/mg = 600µg/mL

まとめ

  • 混合標準品(Mix)は「全体濃度 × 重量% ÷ 100」で各化合物の濃度(mg/mL)を求め、1000を掛けてµg/mLに変換する
  • ニート標準品は、溶解後の溶液濃度を先に求めた上で、同じ計算を適用する
  • いずれの場合も、計算の基準となる「全体濃度」を正しく把握することが重要

ご使用中のFAME標準品の重量%表記やカタログ番号について確認したい場合は、テクニカルサービスまでお問い合わせください。

よくある質問

混合標準品とニート標準品で、計算方法は根本的に異なりますか?

基本の計算式(全体濃度 × 重量% ÷ 100 × 1000)は同じです。異なるのは「全体濃度」の求め方で、混合標準品はラベル記載の濃度をそのまま使い、ニート標準品は溶解後の溶液濃度を先に算出する必要があります。

重量%とµg/mLの換算に、特別なソフトウェアや装置は必要ですか?

不要です。記事内で示した通り、電卓で計算できる四則演算のみで求められます。

ニート標準品を溶解する際、溶媒量を変えても計算方法は同じですか?

同じです。量り取った質量と溶解に使用した溶媒量から溶液濃度(mg/mL)を算出し、その値を基準に重量%からµg/mLへ変換します。溶媒量を変えた場合は、その都度溶液濃度を再計算してください。

著者 / 執筆者

GNBL5493-JA