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Pro EZGC Chromatogram Modelerの有効活用
RestekのPro EZGC Chromatogram Modeler(クロマトグラムシミュレーターとしても知られています)は、ポリマーキャピラリーカラム用に設計されています。操作がシンプルでありながら、高度なオプションも備えているため、GCメソッド開発の大きな助けとなります。
Pro EZGC Chromatogram Modeler Training Videos
- 【第1回】概要
- 【第2回】1. 化合物リストの入力方法
- 【第3回】2. インターフェース詳説
- 【第4回】3. モデル改良方法 Part 1
- 【第5回】4. モデル改良方法 Part 2(日本語準備中)
- 【第6回】5. 複数のライブラリ利用方法(日本語準備中)
- 【第7回】6. 全体的分離度要件(日本語準備中)
- 【第8回】7. 化合物ごとの分離度要件(日本語準備中)
- 【第9回】8. 昇温レートの追加(日本語準備中)
- 【第10回】9. 注入方法別の検討事項
トランスクリプト
この分析でスプリットレス注入を行う場合には、開始時のオーブン温度を変更するべきかもしれません。 カラムのヘッド部分に溶媒をフォーカスさせる必要があるからです。特に早期溶出化合物を分析する際に必要で、この例では「decane」が該当します。サンプル溶媒をトルエンと仮定します。トルエンを溶媒として使用する際の、最適な開始時のオーブン温度は80℃です。この温度であることによって確実にカラムのヘッド部分に、トルエンがフォーカスされます。さらに、スプリットレスバルブタイムを1.2分と仮定します。このスプリットレスバルブタイムはEZGC Flow Calculatorで計算しました。つまり、この仮定に沿った条件の変更が必要になります。このように、80℃のオーブン温度で、1.2分間保持としました。
上部に表示された、これら2つの異性体間の分離にはわずかですが改善があり、中間部に表示された、このグループ間での分離には損失がありませんでした。 この時点でモデルは完成となります。 名前を付けて、完成版のモデルを保存しておくのが良いでしょう。Modelerの説明はここまでとなります。デモを伴った説明で、使用方法への理解が深まったと思います。
では、まとめに入ります。 この動画シリーズでは、さまざまなライブラリの化合物をどのようにモデル化するかを「Search by Name or CAS(化合物で検索)」を利用する方法で説明しました。また、分離度要件がどのように機能するかについても詳細に説明しました。分離度要件を適切に使用することで、メソッド開発は最適化に向けて大きく前進します。しかし同時に、適用のタイミングと対象を見極めることが重要です。全体的分離度要件の適用は、シンプルな化合物分離の最適化や、複雑で数の多い化合物分離の開始地点を決めるのに適しています。化合物ごとの分離度要件は、クリティカルペアや大量の化合物分離の場合に適用するのが良いでしょう。忘れないで下さい。分離度要件を使用する際に考慮すべきことは、特に化合物ごとの分離度要件に関しては、バランスを取ることです。これは実際にラボで最適化を行う際と同じです。分析を分割するために複数のオーブン昇温条件を設定し、最適化のオプションを増やす方法も説明しました。
最後に、モデル化を完了する前に、注入方法別に検討すべき事項について解説しました。 スプリットレス注入を使用する場合には、開始時のオーブン温度が十分に低いか確認しなければなりません。早期溶出化合物用の溶媒をフォーカスさせるために必要だからです。また、初期ホールドタイムがスプリットレスホールドタイムに対応していることも、確認する必要があります。ヘッドスペース注入を行う場合には、早期溶出化合物間に十分なピーク間隔を確保することが重要です。なぜなら、早期溶出化合物は、Modelerが示すピーク幅より実際のピーク幅が大きくなる傾向がありますが、これはフォーカスが不十分でバンドブロードニングが注入過程で起こりやすいからです。
Modelerについてさらに詳しい情報を知りたい、または質問がある場合は、まず、ソフトウェアから参照可能な詳細なヘルプファイルを確認して下さい。多く寄せられる質問については、このヘルプファイルに回答を載せています。また、EZGC Suiteのブログもぜひご覧ください。ブログでは、EZGC Modelerの最新ライブラリ、ショートカット、そしてアプリケーションに関する最もタイムリーなニュースをお届けしています。分析対象としたい化合物がデータベースにない場合は、当社のテクニカルサービス担当者にお電話下さい。分析の開始地点についてアドバイスをご提供します。
ご視聴ありがとうございました。Restekは、ラボでの作業を可能な限り簡単にし、注力すべき点に集中していただけるようにすることを大きな目標としています。このソフトウェアには自信を持っています。皆様にもご満足頂けましたら幸いです。ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

