はい!原材料の純度に関する情報は分析証明書に記録されています。Restekの品質管理 (QC) ラボでは、混合成分と溶媒の化学的同一性と純度を確認するのに、以下の技術のうち2つ以上を使用しています:GC-FID、 HPLC、GC-ECD、GC-MS、LC-MS、屈折率、融点。純度が99%未満の化合物は、化合物中の不純物、無機部分(塩、含水物など)、および有機部分(通常は誘導体化化合物の官能基)の存在を補正するために重量補正されています。3つの具体例でこのプロセスを説明します。
例1-純度の調整
化合物Aを検査したところ、2%の不純物(化合物B)が含まれていることが判明しました。つまり、化合物Aの純度は98%ということです(秤量した100 mg中に含まれる化合物Aは98 mg、化合物Bは2 mg)。溶媒を100 mL添加すると、化合物Aの濃度は980 µg/mLとなり、希望する1,000 µg/mLにはなりません。化合物Aの濃度を1,000 µg/mL にするために、Restekでは補正係数0.98を適用して最終濃度を求めます。
100 mg ÷ 0.98 = 102 mg
- 以下のような計算を行った結果、溶媒を添加した化合物A 100 mgは所望の濃度1,000 µg/mLになりました。
(102 mg ÷ 100 mL) x 1,000 = 1,020 µg/mL x 0.98 = 1,000 µg/mL 化合物A
例2 – 塩酸塩の調整
化合物Aは有機アミンの塩酸塩(HCI)です。化合物Aの分子量が100 AMUの場合、親化合物(有機部分)の分子量は63.5 AMU-化合物Aの分子量からHClの分子量を引いた値になります。有機部分と無機部分の比率は
63.5 ÷ 100 = 0.635
秤量した100 mg中に含まれる親化合物は63.5 mg、HCIは36.5 mgです。溶媒100 mLを加えると、親化合物の濃度は635 µg/mLとなり、希望する1,000 µg/mLにはなりません。親化合物の濃度を1,000 µg/mLにするために、Restekでは補正係数0.635を適用して最終濃度を求めます。
100 mg ÷ 0.635 = 157.5 mg
- 以下のような計算を行った結果、溶媒を添加した化合物A 100 mgは所望の濃度 1,000 µg/mL になりました。
(157.5 mg ÷ 100 mL) x 1,000 = 1,575 µg/mL x 0.635 = 1,000 µg/mL 親化合物
例3 – DNPHの調整
化合物Aはカルボニル化合物のジニトロフェニルヒドラゾン(DNPH)誘導体です。化合物Aの分子量が250 AMUの場合、親化合物(カルボニル部分)の分子量は70 AMU-化合物Aの分子量からDNPH部分の分子量を引いた値になります。カルボニル部分とカルボニルDNPH部分の比は
70 ÷ 250 = 0.28
秤量した100 mg中に含まれる親化合物は28 mg、DNPHは72 mgです。溶媒100 mLを加えると、親化合物の濃度は280 µg/mLとなり、希望する1,000 µg/mLにはなりません。親化合物の濃度を1,000 µg/mLにするために、Restekでは補正係数0.28を適用して最終濃度を求めます。
100 mg ÷ 0.28 = 357.1 mg
- 以下のような計算を行った結果、溶媒を添加した化合物 A 100 mgは、所望の濃度1,000 µg/mL になりました。
(357.1 mg ÷ 100 mL) x 1,000 = 3,571 µg/mL x 0.28 = 1,000 µg/mL parent compound

