Key Highlights
- 画期的なTriMax不活性化技術により、酸性・塩基性・中性化合物を含む150成分に対して、低吸着なプレミアムGCカラムが実現
- 高い不活性度によってピーク形状が大幅に改善され、広範囲な半揮発性化合物を1本のカラムで分析可能に、またピコグラムレベルの高感度分析を実現
- 150成分SVOC向けに最適化されたメソッドをそのまま使用することも、無償のEZGC Chromatogram Modelerを用いて、自身の化合物リストに合わせた条件を短時間で最適化することも可能
環境分析における半揮発性有機化合物(SVOC)の測定では、化学特性や反応性の多様性が大きな課題となることがあります。酸性・塩基性・中性など物性の異なる化合物が混在する場合、特に微量分析においては安定したピーク形状を得るために、化合物特性に応じてGCカラムを使い分ける場合があります。このような背景から、一本のカラムでより多くの化合物を測定できるようになれば、ラボの生産性を高めることが可能です。
ただし、より幅広い化合物を対象とする多成分一斉分析を実現するためには、カラム表面の不活性化が重要になりますが、従来の不活性化処理は化合物クラスによって性能差が生じることがありました。一方、Restekの次世代型TriMax不活性化処理は、幅広い化合物に対して高い効果が得られるように設計されており、他社のプレミアムカラムよりも優れた性能を示すことが確認されています[1]。
別の研究において、RMX-5Sil MSカラムがより多くのSVOCクラスで対称性の高いピーク形状を示し、その結果としてより多くの化合物において直線性や回収率のデータ基準を満たすことが示されています[2]。 本アプリケーションでは、この研究をさらに発展させ、分析条件を最適化し、内部標準及びサロゲートを含む150成分のSVOCについて検討を行いました。Figure 1に示すように、幅広い化合物に対応したSRM条件を設定し、Figure 2では0.1~10 pgの微量分析においても優れたクロマトグラムが得られました。
特に、ペンタクロロフェノールや2,4-ジニトロフェノールなどの酸性化合物、ピリジンやベンジジンなどの塩基性化合物は、従来カラムではピーク形状が乱れやすい成分であるにも関わらず、RMX-5Sil MSカラムでは良好なピーク形状が得られました。これらの分析が難しい化合物におけるピーク形状の改善は、システム適合性試験の観点でも極めて有用であり、保持分離が難しい中性PAH(例:ベンゾ[b]/[k]フルオランテン)も適切に分離されたことから、TriMax不活性化処理がSVOCのような幅広い化合物を対象とする分析に極めて有効であることが示されました。
本メソッドは 150 成分 (対象成分はcat.# 31907) に対応した統合メソッドとして機能しますが、ターゲット化合物やカラムサイズに合わせて最適化したい場合には、Restek が提供する無償のEZGC Chromatogram Modelerを利用することで、迅速にメソッドをカスタマイズできます。
参照文献
- RMX GCカラムカタログ, GNBR4923-JA, Restek Corporation, 2026.
- E. Pack, J. Hoisington, C. English, R. Dhandapani, and C. Myers, 微量レベル半揮発性有機化合物のGC-MS/MS一斉分析法:データ品質の維持と検出下限の改善, Application note, EVAN4920-JP, Restek Corporation, 2025






