Key Higlights
- 次世代のTriMax不活性化処理は、安定した中性表面を形成し、幅広い薬物クラスに対して高い不活性度を実現
- 高い不活性度により、分析が難しい薬物でもピーク対称性が改善
- 安定した対称ピークにより、問題となりやすい薬物においても、より正確な同定が可能に
Introduction|押収薬物分析におけるGCカラム選択の重要性
押収薬物を扱う分析機関では、未知の試料が違法薬物であるかを判定するために、GC-MS分析が日常的に用いられています。その際、GCカラムの選択は、データ品質および分析法の信頼性を左右する重要な要素となります。薬物分析では、非常に多様な化学構造をもつ化合物を同定する必要があるため、「5 系」カラムに代表される微極性カラムが一般的に使用されています。
シアリレンポリマーを用いた「5Sil 系」固定相は、従来の5 系カラムを構造的に改良したものであり、より高い耐熱性を備えています。そのため、質量分析計と組み合わせた際にも安定した性能を長期間維持できることから、薬物分析用途に適した選択肢といえます。しかし、幅広い薬物を一斉に分析する場合、化合物クラスによって挙動に差が生じ、ピークテーリングや保持時間のずれによって、薬物同定が複雑になることがあります。
なぜピーク形状が崩れるのか|シラノール相互作用と吸着
酸性化合物の一部、例えばバルビツール酸系化合物では、弱酸性のN–H基と GCカラム表面に存在するシラノールとの間に発生する強い相互作用により、固定相への分配が不均一になりやすいことが知られています。また、アミン類のような塩基性官能基をもつ薬物では、カラム表面との水素結合により、固定相から溶出が遅れたり、場合によっては化合物が表面に完全に吸着されてしまうこともあります。しかし、GCカラム表面に存在するシラノールとの相互作用を抑制できれば、官能基の異なる幅広い薬物において、特に分析が難しい化合物でも、安定した分析性能が得られます。
TriMax不活性化処理|幅広い薬物クラスでピーク対称性を安定化
そこでRestekでは、シラノールの影響を抑える次世代のTriMax不活性処理を開発し、RMXカラムシリーズに採用しました。この処理により、カラム全体にわたって高い不活性度を有する表面が形成され、さまざまな薬物クラスにおいてピーク形状の改善が得られます。
品質管理|酸性・塩基性・中性化合物による個別QC試験
さらに、すべてのRMXカラムは、酸性・塩基性・中性化合物を用いた個別の品質管理試験を実施しており、不活性処理の有効性と製造プロセスが厳格に管理されおり、分析者はカラム性能に対して高い信頼を持って使用することができます。
これにより、RMX-5Sil MSカラムは、5Sil系としての極性、優れた耐熱性に加え、最大限に高められた表面不活性度を兼ね備えており、GC-MSによる押収薬物の同定精度向上に適したカラムといえます(Figure 1)。特に、分析が困難な塩基性化合物(ドキシラミン、シクロベンザプリン、コデイン)および弱酸性化合物(アルプラゾラム)の、ピーク形状悪化を抑制していることが分かります(Figure 2)。
Results|クロマトグラムで見るRMX-5Sil MSの効果
Figure 1: RMX-5Sil MSカラムによる押収薬物のクロマトグラムー34種類の乱用薬物を21分以内で分析
★PDFをダウンロードいただくとピークテーブルと分析条件を一緒にご覧いただけます。
ピークテーブル

Figure 2: 高い不活性度を備えたRMX-5Sil MSカラムは、分析が難しい酸性・塩基性薬物のピーク形状を改善
★PDFをダウンロードいただくとピークテーブルと分析条件を一緒にご覧いただけます。







